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研究者詳細情報
国際文理学部 環境科学科
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池田 宜弘
教授

池田 宜弘

イケダ ノリヒロ

略歴

1984年 九州大学理学部化学科卒業
1986年 九州大学大学院理学研究科修士課程修了
1989年 九州大学大学院理学研究科博士課程修了
1989年 日本学術振興会奨励研究員
1990年 九州大学理学部 助手
1994年 福岡女子大学家政学部 助教授
1995年 福岡女子大学人間環境学部 助教授(学部改組による)
2001年 ドイツマックスプランク研究所(1年間の海外研究員)
2005年 福岡女子大学人間環境学部 教授
2011年 福岡女子大学国際文理学部 教授(学部新設による)

取得学位

理学博士

研究テーマ

吸着現象および界面分子膜形成の解明?応用に関する研究

研究概要

界面活性剤や両親媒性物質と呼ばれる化学物質は、様々な物質界面に吸着を起こし、分子が規則的に配列?配向した界面分子膜を作り、界面状態を変化させることが知られている。さらに、界面分子膜の構造は、最近のナノテクノロジーにおけるナノ構造体の基本的な骨格構造となっているほか、生体組織においても類似の構造が存在し、種々の機能を発揮しているが知られている。研究では、この基本的な分子集合体(界面分子膜)の形成およびそれに伴う界面状態の変化を物理化学的な立場から分析し、単なる現象としてではなく、界面分子膜に伴うエネルギー変化などの定量的な分析も含めた研究を行っている。さらに、この界面分子膜形成あるいは界面という特殊な分子環境領域を利用することで、新しい視点に立った環境評価や環境浄化などに関する研究を行っている。

主要研究業績等

  • T. Takiue, S. Takayose, N. Ikeda 他 (2023) Effect of line tension on domain formation of fluorinated compounds at alkane/water interface. Colloids Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects, 132318
  • 池田宜弘(2023) 分散系の熱力学 食品ハイドロコロイドの最新動向:p. 81-89
  • 池田宜弘(2022) 液体薄膜における界面活性剤二分子膜形成熱の評価 熱測定 Vol.49(3), p.108-114
  • 池田宜弘(2021) 膜張力解析による液体薄膜の状態研究/Investigation of Thin Liquid Film State by Analyzing Film Tension 膜, Vol.46(5), 268-274
  • H.Matsubara, T.Kimura, R.Miyao, Y.Shin, N.Ikeda(2021) Relation between ionic surfactant concentration and thickness of foam film stabilized by ionic nonionic surfactant mixed adsorbed films Colloids and Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects, Vol. 625, 126915
  • H.Matsubara, T.Umezaki, T.Funatsu, H.Tanaka, N.Ikeda, M.Aratono(2020) Thinning and thickening transitions of foam film induced by 2D liquid–solid phase transitions in surfactant–alkane mixed adsorbed films Advances in Colloid and Interface Science Volume 282, 102206
  • Y. Tokiwa, K. Ibi, N. Ikeda, T. Toyomasu, H. Sakamoto, T. Takiue, M. Aratono, H. Matsubara(2016) A competitive relationship between wetting of oil lens and condensed film formation of fluorinated alkanol at the air-water interface International Journal of Nanotechnology, 13(10/11/12), 734-737
  • H. Iyota, N. Ikeda, R. Krastev, J. Colloid Interface Sci., 364, 170–177(2011) Thermodynamic Studies on Thin Liquid Films IV. Foam Film Stabilized by Sodium Dodecyl Sulfate.
  • N. Ikeda, R. Krustev, H.-J. Mueller(2004) Thermodynamic consideration on single oil in water emulsion film stabilized by cationic surfactant Adv. Colloid Interface Sci., 108-109, 273-286 (2004)

学会発表

  • 阿武里紗、池田宜弘(2023) 泡膜の黒膜状態に及ぼす種々の対イオンの効果 -ホフマイスター系列に基づく考察- 第60回化学関連支部合同九州大会
  • 本松深月、池田 宜弘(2022) QCM法を用いた金電極表面における界面活性剤吸着膜の状態評価 第59回化学関連支部合同九州大会
  • 松原 弘樹、木村 拓海、池田 宜弘(2021) 混合吸着膜で安定化された泡膜の膜厚と表面電荷、電解質濃度の相関 第72回コロイドおよび界面化学討論会(オンライン開催)
  • 池田宜弘(2021) 膜張力解析による液体薄膜の状態解明 日本膜学会第43年会
  • 池田 宜弘、平尾 椋子(2020) カチオン界面活性剤で安定化された泡膜の膜張力に及ぼす共通イオンの効果 第71回コロイドおよび界面化学討論会(オンライン開催)
  • 砥上 莉奈子1, 斉木孝輔1, 伊奈 稔哲4, 新田 清文4, 宇留賀 朋哉4, 谷田 肇4, 今井 洋輔3, 池田 宜弘2, 瀧上 隆智1(1九大院理, 2福岡女子大国際文理, 3九大基幹, 4高輝度光科学研究センター)(2017) W/O型エマルション膜の安定性に及ぼす飽和リン脂質多重膜形成の効果 平成29年度九州コロイドコロキウム(鹿児島)
  • 池田 宜弘(福岡女子大国際文理) (2017) 泡膜形成における表面熱力学量変化の評価 第68回コロイドおよび界面化学討論会(神戸)
  • 杉山 由紀1, 福原 隆志1, 原田 太一1, 吉川 徳信1, 生田 香織1, 久保渕 啓1, 宮沢 和之1, 池田 宜弘2(1(株)資生堂, 2福岡女子大学)(2017) PEGマクロモノマーの自己組織化を利用したコア‐コロナ型ポリマー粒子の合成と乳化能 第68回コロイドおよび界面化学討論会(神戸)
  • Aira KAMITO 1,2 , Xiaolei XU 1,2 , Yoshiaki TAKAHASHI 3 , Norihiro IKEDA 1(1 Fukuoka Women’s University2 Kyushu University3 Kyushu University IMCE)(2017) Consideration on the viscosity change of the aqueous solution of threadlike micelle by means of phase diagram of micelle formation  INTERNATIONAL CONFERENCE ON INDUSTRIAL MECHANICAL ELECTRICAL AND CHEMICAL ENGINEERING Sebelas Maret University, Surakarta, Indonesia, September 13-14, 2017

関連専門分野

物理化学
界面化学
コロイド化学
基礎化学

所属学会

日本化学会
アメリカ化学会

外部資金の獲得状況

地域イノベーション戦略支援事業:2009~2010年度「MPZを用いた自己再生型光触媒複合フィルター」
財団法人ソルトサイエンス研究財団2007年度「食品乳化剤のエマルション膜形成に及ぼす添加塩効果」
その他、企業からの受託研究(2008年度?2011年度)「新規界面活性剤の物性評価」等

担当講義科目

学部

担当科目 開講期 開講年度 内容
卒業研究演習 通年 2023年度
卒業論文 通年 2023年度
体験学習Ⅰ~Ⅳ 通年 2023年度
環境物質論および実習Ⅰ(オムニバス) 1Q 2023年度
基礎化学 1Q 2023年度
ファーストイヤー?ゼミⅠ 1Q 2023年度
ファーストイヤー?ゼミⅡ 2Q 2023年度
環境計量の基礎 2Q 2023年度
水質管理の基礎 2Q 2023年度
環境物質論および実習ⅡA 3Q 2023年度
基礎物理化学演習 3Q 2023年度
機器分析学演習 3Q 2023年度
基礎物理化学 3Q 2023年度
環境物質基礎実験 4Q 2023年度
環境物質論および実習ⅡB 4Q 2023年度
身の回りの科学実験(オムニバス) 4Q 2023年度

大学院

担当科目 開講期 開講年度 内容
物理化学特論 前期 2023年度
人間環境学特論(オムニバス) 前期 2023年度
環境自然科学特別演習Ⅰ 後期 2023年度
人間環境学特別演習宇(オムニバス) 後期 2023年度

活用可能な分野(社会への貢献等)

?企業:洗剤や界面活性剤が関連する洗浄?界面改質?製品開発など
    界面評価、界面分析技術など
?教育:シャボン玉など界面活性剤の関連する現象についての出前講義など
    化学理論を理解させるための学生実験の計画?指導など。

キーワード

洗剤, 界面活性剤, 機能性薄膜, 分子膜, 化学教育

フォト研究紹介



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