大学―それは、生涯にわたり互いに支えあう仲間をつくる場所、人や書物との対話をとおして多元的なものの見方を身につける場所、学問を究め「ユリーカ!」と発見の喜びを発する場所、そして修得した知見をもとに潜在する社会的課題の解決を図らんとする構えをつくり、実践する場所であると言えます。その環境づくりのために、福岡女子大学は、〈文理統合〉〈グローバル教養〉〈言語教育〉〈海外留学〉〈国際学友寮での初年次全寮制〉〈体験的学習〉などに力点をおく教育を行っています。
福岡女子大学は2023年に創立100周年を迎えました。大正デモクラシーのうねりのなか、福岡の女性たちが自ら声をあげ、女子高等教育の機会を求めて、福女大創設の端緒を開きました。全国に類を見ない行動です。その気概が伝統の中に流れ、時代折々の変化を先取りしながら変革を重ねて、今日ある姿にまで発展してまいりました。小規模ながら、教育と研究に意欲旺盛で、国際文理学部の名に相応しい、学生中心のアカデミック?コミュニティとなりました。その成果は、「THE日本大学ランキング2023」において、日本の全大学中45位、全国の女子大学中2位という評価となって表われています。この評価をいっそう高めるには、大学の教育理念であるリベラル?アーツを基本に据えながら、社会が求める人材像に呼応して、教育体制や授業内容を絶えず見直し、更新することが重要だと考えます。この営みを通して、男女が等しく、ともに活躍する社会の実現に寄与できるものと信じます。
建学以来の基本理念である「次代の女性リーダーを育成」は、大学の矜持であります。ここ福女大には固有の教育システムと環境があり、学生にはそれを享受する各種の特権があります。4年間の学修期間のなかで、体験と実践そして国際交流に裏打ちされるグローバル教養を身につけ、しかるべき時、しかるべき場で、修得した専門知を発揮するよう支援する体制を敷いています。また、100周年を機に設置した2つの研究センター(「女性リーダーシップセンター」と「国際フードスタディセンター」)は、諸機関、諸団体との協働活動をとおして地域社会に貢献するとともに、その活動の成果を学生教育に活かす循環を整えています。
福女大には、二つの標語“Shape the Future”と“FWU on the Move”があります。前者は、「未来を切り拓く強い意思を持つ人材となれ!」と学生に呼びかけ、後者は、学生、教員、職員そして卒業生の四つの輪(Four Wheel Vehicle)で大学を躍動させよう、という運営のあり方を表すものです。この輪に加わり、あなた自身の才能を福女大で開花させてください。